熊本県でかつて一世を風靡したスーパーマーケット「寿屋(ことぶきや)」は、地域に根付いた総合小売チェーンとして長年親しまれてきました。しかし、2001年には民事再生法の適用を申請し事実上倒産に至りました。
寿屋は経営破綻によって姿を消しましたが、その店舗は大手資本の「マックスバリュ」として再編されたり、またはグループ内から生まれた「スーパーキッド」として独自の発展を遂げたりすることで、形を変えて今も熊本の流通に息づいているのです。
「ニコニコ堂」は、熊本県を拠点に展開していた老舗のスーパーマーケットチェーンでしたが、2002年に経営破綻により倒産しました。
店舗網はイズミ(広島本社の流通大手)に引き継がれることになり、「ゆめタウン」「ゆめマート」などのブランドが熊本進出となりました。
熊本県の2大スーパーマーケットの倒産により、地場の牙城が崩れて大手スーパーマーケットの進出に大きく小売業界が変化していきました。
今でも頑張っている地場のスーパーマーケットをご紹介します。
サンロード

人吉のローカルスーパー「サンロード」は人吉球磨地区を中心に食品スーパーとして7店舗に加え、業務スーパーを含めた計8店舗を展開しています。
地元産の農産物直売コーナーもあるなど地域密着度が高いのが魅力です。環境寄与・地域支援活動を通じたSDGsへの取り組みも盛んです。
フードプラザにしだ

八代のローカルスーパー「フードプラザにしだ」は八代市内を中心に食品スーパーとして4店舗を「からだにやさしい台所」をコンセプトに運営されています。
新鮮な生鮮食品や、添加物をほとんど使わない安心・安全な惣菜、無添加調味料に力を入れ、「地域の皆様の健康と幸せを守る」食生活の提案を目指しています。
スーパーみやはら

「スーパーみやはら」は熊本県阿蘇市に本社を置いており、地域型で低価格にこだわったスーパーマーケットです。 熊本県内で「ファミリーパレットみやはら」を含めると7店舗を展開しています。
大きな魅力は、とにかく「安さ」へのこだわりで「店はお客さんのためにある」をモットーに、100円を切る青果や200円台の弁当など、お得な商品が並びます。
スーパーミカエル

「スーパーミカエル」は、熊本県北部に3店舗を展開する地域密着型のスーパーマーケットで「毎日お得な価格」と「鮮度にこだわった生鮮食品」が魅力です。
地元の主婦や高齢者、家族層にサポートされています。スーパーキッドと併設されている店舗もあり利便性を高めています。
【まとめ】
大手のマックスバリュやイズミの店舗がどんどん増えてきている一方で、地場のスーパーマーケットは閉店が多く店舗数がどんどん減っています。
仕入れ力や販売力、インフラなどあらゆる面で大手との格差は大きく、地場スーパーの運営は今後も厳しい状況が続きそうです。


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